KIRARI MACHINOHITO

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【料理研究家】 上 和世(かみ かずよ)

今回は安土町にお住まいの郷土料理研究家の上和世さんをご紹介します。

11年前に知人の紹介で、旧五個荘町公民館で主婦や男性を対象に、家庭料理教室を始められる事になりました。それがいつの間にか、てんびんの里文化学習センター内の喫茶店を運営するはめに…。喫茶店はもとより、客商売もまったくない初めての経験です。まず、コーヒーのたて方をプロに習いに行かれたそうです。この”あじさい”という喫茶コーナーを運営するに当たり、ご自分の得意の料理をと、食事をメインにすること考えられました。「五個荘ならでは」をキーワードに、ウリとなる食事を創作するために、近江商人や地域の食材の研究を続けられた上さん。ある日、淡海女子実務学校(現、淡海書道文化専門学校)の創設者、塚本さとさんの著書である『姑の餞別』という本と出合われたのです。この本は塚本家の妻となる人のために、年中行事、家事の心得、農作業、家具・衣類の手入れからお惣菜の作り方まで、家政の手引書としてまとめられていました。ここに書かれているお惣菜の作り方を参考に、試行錯誤の末、商人屋敷のお膳を使って『五個荘さと御膳』というメニューを作られました。『五個荘さと御膳』は春祭りのご馳走の豆腐田楽、湖北・湖東地域で食べられる丁字麩、防腐・消毒効果のあるクチナシの実を入れて炊いたご飯、湖魚、圧巻なのが茄子とすり胡麻の入った、夏バテ予防のどろがめ汁です。地産地消はもとより地元の食材の食べ方、調理方法で料理をつくることにこだわられているため、ヘルシーで安心して食べられます。さらに、雛人形時期限定の『雛御膳』のメニューもでき、いずれも評判は上々です。郷土料理のおばんざいも豊富にあって、何とも懐かしい味ですよ。一度、召し上がってみられてはいかがですか?

 

膨大なレシピをお持ちの上さん。しかし、仕舞い込んでしまうと料理がそばに居なくなった様な気がすると、部屋の身近な所に、山の様に大切なレシピが置いてあるそうです。古いレシピを見ながら、思い出し、想像しながら、いつも新しい料理を考えられるそうです。「手をかけて手間をかける」これが上さんの料理に対する姿勢です。

 

現在は、てんびんの里文化学習センターの近くに、古い商人屋敷の蔵を活用した”楽・ごろうえもん”というお店もやられています。お酒と一緒に料理を楽しみたい人は、こちらへお越しになるといいですよ。九州生まれの九州育ちだの上さんが、厳選された本場の焼酎がたくさん並んでいます。

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