KIRARI MACHINOHITO

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【革職人】鈴村 悟(すずむら さとる)

今回は豊郷町にお住まいの革職人、鈴村悟さんをご紹介します。

東京で輸入品関係の仕事をしておられていた鈴村さんは、ハーレーダビットソンのバイクが大好き。勿論、ライダーのスーツや小物というアイテムも憧れでした。ですから、初めてなめした革を手にした時も「ハーレー =革」とイメージし、ライダーがよく持っていたウォレット(革の財布)を作ってみられたそうです。型紙をおこして、ウォレットを見よう見まねで一ヶ月ほどかかって、何とか縫い上げられました。達成感と嬉しさの半面、綺麗に縫えなかったことが悔しかったそうです。「もっと上手くつくりたい」と図書館へ通い、革製品の作り方を調べられました。「1本の針で縫っていたけど、本当は2本の針で縫うとか、重ねた革のコバを磨いたり、面取りをしたりと知らない事ばかり。

 

17年も前ですから、今ほどインターネットも身近ではなかったんで」と鈴村さんは笑われます。腕を磨くために、自分用の小物を作りだして1年が経った頃でした。友達からパスケースを作って欲しいと頼まれ、軽い気持ちで引受け、無償でプレゼントされました。その出来が良かったのか、その後も3~4人にファスナー付の財布を依頼され、完成品を見て喜んでくれる姿を見る瞬間が嬉しい、と言うだけで材料代金だけもらって制作されました。

 

5年前に実家のある滋賀へ帰省し、サラリーマン生活をされていましたが「また作りたい」と言う気持ちに駆られ…。しかし、材料が足りません。探した挙句、守山にある青しょう桜というレザーショップを訪ねられました。「衝撃的でしたね。革を染めたり、カービング(彫刻)をしたりと初めてみるモノばかり。この時、この道で食べていきたいと強く思い、8ヶ月程修業させてもらいました」と鈴村さんは話されました。

 

その後も、自分用にと制作を続けられ、知人のオーダーも練習だと安値で引受けられました。そしてある日、いよいよサラリーマンを辞め、革職人となる大きな決断をされます。その時の気持ちを鈴村さんは「革作りの目途がついたんです。人に喜んでもらえる様になって、自信が出来たんでしょうね」と。

 

2012年10月『Bellson』創業です。自宅で創業ですから、まずはホームページを作成して、レザークラフト教室のPRから。「たまたまHPを見て、カップルがレザークラフト作りをしたいと来られ、その後もう一人生徒さんが増えました。まだ自宅の和室で教室をしてた時でした」と鈴村さん。するとまたまた一念発起して、ご自宅の前にお店を建てられました。現在はレザークラフト教室を中心に、途切れずに注文してもらえるフルオーダーの革製品、レザークラフトに使う道具や部品販売もされています。お客様に「できない」「作れない」「ムリ」は言いたくないが鈴村さんのモットー。そのために、寝ても覚めても「人が作っていないモノは?喜んでもらえるモノは?」と考え続けておられます。「お客さんが心から喜んでもらえる事は勿論、更に革製品としての使いやすさと、生涯使える丈夫な革製品を作ること。そして楽しく作るレザークラフトを皆さんに広めたい」と話されます。レザークラフト教室、是非一度体験してみて下さい。

 

革工房 Bellson  滋賀県犬上郡豊郷町下枝70-12
ホームページ:http://bellsonshop.com/  TEL:0749-20-9232

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