KIRARI MACHINOHITO

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【陶芸家】小嶋 一浩(こじま かずひろ)

今回は外町(旧八日市市)にお住まいの陶芸家、小嶋一浩さんをご紹介します。 

「七彩天目(ななさいてんもく)」と名付けられた独特の釉薬を使って、色彩豊かに風景や情景や植物を描く陶器。「福籠(福がこもる)」と名付けたフクロウが、シンボル的な作品の布引焼は多くの方がご存知ですよね。その布引焼窯元の陶芸家小嶋太郎さんのご子息の一浩さんは、物心ついた時から粘土で遊んでいたと言われます。そのまま芸術大学に進学され、自由な発想で芸術志向の強い表現をする前衛陶芸を学ばれた後、布引焼の窯元でお父様の太郎氏に師事し、今日まで共に創作活動に勤しまれています。

 

今から4年前に布引焼の販促活動のため、神戸にある花鳥園を訪問された事が、小嶋さんの大きな転機となりました。優しく可愛い表情の作品を目にした社長は「人類最古のフクロウ像は、神々しく厳しい神そのものの表情をしている。フクロウとは神秘的な鳥なんだ」と言われたそうです。この時の衝撃は、落雷に打たれた様なものだったそうです。しかし小嶋さんの脳裏ではあるインスピレーションがひらめきました。モノにならなかった商談の帰路で、小嶋さんはワクワクしながら構想を練られたそうです。これが今、ライフワークの一つとして取組んでおられる、神の如きフクロウ誕生の瞬間です。それから半年間、一心不乱に創作活動に打ち込まれ、たくさんの作品を造られました。

 

そんな時、人づてに訪ねた東京の”ふくろうの会”にて、会員が集まる居酒屋の2階にあるギャラリーで、初めての個展『陶福籠展』を開催されました。小嶋さんの作品は、フクロウ愛好家の人達の称賛を浴びました。しかし小嶋さんには、これらの作品を本当に見て欲しい人がいました。花鳥園の社長です。何とか会いたいとの思いで手紙を出されたところ、願いはうものですね、社長から直接連絡が入り再会が実現しました。社長は作品を見るなり「『ミネルバのフクロウは黄昏時に翔び立つ』というヘーゲルの言葉を思い出した」と言われ、とても感動してくださったそうです。以来、神戸、松江、掛川にある花鳥園で個展を開催させてもらえる様になりました。また、東京、大阪の書店でも毎年『陶福籠展』として個展を開催されています。

 

個展に限らず小嶋さんのフクロウは、街中で見ることも出来るんですよ。旧八日市市内の各地区には、標語が刻まれた石碑にフクロウがとまっています。また、フクロウがシンボルの豊島区には、たくさんのフクロウのモニュメントがありますが、東池袋に小嶋さんの作品があるんですよ。東京へ出かける機会に、一度見てこようと思っています。
窯元にてもご覧になれます。

 

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