KIRARI MACHINOHITO

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【腹話術師】 堀内 了賢(ほりうち りょうけん)

今回は東近江市和田町(旧五個荘)にお住いの腹話術師、堀内了賢さんをご紹介します。

生徒を活かし、生徒を認めるという独自の授業で長年、中学校教師として活躍された堀内さんは、定年退職後の今では腹話術を活用した講話で、地域交流や子供教育に貢献されています。「腹話術がなかったら、川上のぼる先生との出会いがなかったら、今頃時間を持て余す日々を送っていな」と話されます。
定年退職を2年後に控えたある日、知人の紹介で川上のぼるさんと出会われました。川上さんと青少年育成について色々と話をさせてもらい、意気投合したお二人は、堀内さんの教育について考えをまとめた著書を送り、その代わりではないですが、腹話術を教えてもらうことになったそうです。こうして3年間、月に2回のペースで京都に通い、腹話術を学ばれました。

 

「12名で教わっていましたが、直接先生の指導はわずか2分。それでも他の生徒の指導を見て学び、お互いに教えあったりしたのですぐに上達しましたわ」と堀内さん。

 

定年退職後も豊富な教育経験を活かされ、県の教育委員会生徒指導緊急特別指導員として、学級崩壊の学校の建て直しに奔走されました。その際に貢献したのが、腹話術による直接対話指導でした。身近な教材を使い、教師から生徒に近ずきコミュニケーションを図る。大事なことは、失笑したり馬鹿にせず、生徒のことを認めてあげることだとか。その後も、保育園や幼稚園で園児、親、祖父母に子育ての話。小・中学校では、命の大切さと何のために勉強するのかを、腹話術を使いながらお話されています。更に、介護・障害者施設に出向いたり、老人会や地域の会合にも行かれ、人生の幸せや存在の平等性、個の尊厳などの話を、腹話術を交えて面白おかしくお話されています。その際に気をつけておられることは、ステージの上からや偉そうに話をしないこと、皆さんの中に入って一緒になって話すことだそうです。親近感を感じてもらうと、受入れてもらい易くなりますからね。もちろん、本職の仏教法話も腹話術を交えてお話されています。

 

本堂で日曜日ごとに開催される『いのち心の学校』では、人と比べず、自分を愛せと子供たちに説かれています。

 

既に腹話術歴14年。10年前からNPO法人日本腹話術師協会主催の『世界腹話術の祭典』にも参加され、全国、全世界から集まる仲間と技術を磨きながら、楽しい交流もされています。また3年前から、いっこく堂さんとのお付き合いも出来、滋賀県に来られる際には必ず出会う仲だとか。

 

これも「趣味を活かせる場所があればどこへでも出向く」と言われる行動力の産物ですね。

 

良い出会いで人生の方向が定められると、言い切られる堀内さんが大切にされている言葉。それは『遇値( ぐうち)』。

 

「苦労はあるけど、遇う価値がある出会い。人生を変えるこの出会いは、自分で探さなければ作れません。この出会いこそ本当の出会いなんですよ」と話されます。腹話術の講話で、自分の楽しみと他人の楽しみを通して、気づきと学びを得る。活かされ生きる喜びを大事にし、日々の出会いをどう活かすか。その時にどう動くか。今する、すぐする、やり続ける先に、やりがいと存在価値が生まれてくるのですね。堀内さんの益々のご活躍をお祈りします。

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