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【結髪師】 玄田 宗七(げんた そうひち)

愛荘町愛知川で美容院を営まれる、結髪師の玄田宗七さんをご紹介します。ご両親の営まれる美容室がご実家の玄田さんは、26才から美容室の跡取りとして美容師の仕事に就かれ、数店舗を構える美容院のオーナーとなられました。

今回は愛荘町愛知川で美容院を営まれる、結髪師の玄田宗七さんをご紹介します。

 

ご両親の営まれる美容室がご実家の玄田さんは、26才から美容室の跡取りとして美容師の仕事に就かれ、数店舗を構える美容院のオーナーとなられました。また、滋賀県美容業生活衛生同業組合の理事長、NPO法人 日本古典結髪研究会代表として、日本独自の文化・伝統を守るため、その技術の伝承に全国各地21府県を奔走されています。結髪師って聞きなれない言葉なんですが…。わかりやすく言えば、舞妓さんの頭の様な古典的な日本髪を結える美容師さんです。
結髪師は日本中でも150人ほどしかおられず、滋賀県では唯一 玄田さん一人だとか。貴重な存在なんですね。

 

セットとかアップスタイルを得意としておられた玄田さんは、その技術を活かして新日本髪をやられていました。

 

ある時、新日本髪に江戸期の髪型をマッチングしてアレンジしたら、すごく良いスタイルができたそうです。以来、その技法の追及にのめり込まれ、京都美容文化クラブ副会長の山中恵美子さんに師事。

10年間結髪師として、伝統的な江戸期の髪型の習得に励まれました。玄田さんが結髪師になられたのは、趣味の骨董収集が関係しているとか。「浮世絵が好きなんですよ絵師が描く適当なラインが美しくて、その髪型を再現してみたい気持ちになったんです。絵を実物にする探求と追及が原点なんですよ」と話されます。

 

江戸期の髪型は150種類もあるそうですが、玄田さんは50種類程度の髪結いの技術を習得されています。「江戸期の髪型でも、時代によって変化する多種多様な髪結い技術は、全ての手順を追った教科書はなく、伝承するには実際に見せて、見て伝える以外ないんです」と玄田さんは話されます。江戸期は公家、武家、商家の女性は勿論、武家での行儀見習の庶民にも結髪の技術が普及していたので、日本全体に日本髪文化が広く存在していました。なかでも文化の担い手が花街の結髪師で、日本髪を多様に花開かせた原動力のカリスマ美容師が、着物・装飾品を総合的に髪型とコーディネートして進化させてきたのです。例えば、江戸小紋と京の友禅では、似合う髪型も微妙に違い、その美意識が土地ごとの髪型の違いを生んでいます。この様に総合的で、繊細な感覚が求められるのが結髪師の世界なのです。江戸期の御髪については、全日本美容業生活衛生同業組合連合会の広報誌『ZENBI2015年3月号』から、積極的に発信し始めました。そして若い世代の女性向けに大和乙女画家の撫子凛さんが、2017年7月1日に『江戸御髪 新装版』という当時の髪型について解り易く、史実に基づき紹介する漫画冊子が発行されました。今では滋賀県内を会場に選び、2015年から毎年『日本髪』をPRするイベントも開催され、全国各地から公募で集まったモデルが江戸期の日本髪を結い、大切に保存された着物や装飾品を身に着けた姿を披露する撮影会が行われています。
「イベント当日まで、天気に合わせて幾種類もの着物・装飾品と髪型をコーディネートして当日を待ちます。

 

大変な準備ですが、イベントが終わった瞬間の喜びと心地良い疲れが、何とも言えない感動の瞬間ですね」と笑われます。日本髪の文化と伝統を知り、自分の髪で江戸御髪を楽しんでくれる女性が増えたらいいですね。

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