KIRARI MACHINOHITO

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【画家】紅谷 和子(べにや かずこ)

今回は札の辻(旧八日市市)にお住まいの水墨画家、紅谷和子さんをご紹介します。 

紅谷さんは、公益社団法人京都日本南画院 同人、京都日本画協会、蒼林社、創の会をはじめ地元の東近江市美術協会、東近江の芸術を愛する会などに所属され、幅広く積極的に芸術活動に取組んでおられます。

 

紅谷さんの水墨画との出会いは、昭和47年頃に尾張一宮でロウケツ染めを、あわせて水墨画を学ばれた事が創作活動の原点だそうです。ご主人の転勤で東京へ。ここで山田玉雲氏(元 全国水墨画美術協会会長)に師事され、水墨画の創作活動を深められました。平成2年に八日市に移ってから、NHKカルチャー京都教室にて現在も講師をされている町田泰宣(公益社団法人 日本南画院 会長)氏と出会い、これを契機に日本南画院京都支部に所属され、町田泰宣氏に現在も師事されています。毎年春に東京、京都、大阪で開催される日本南画院展では、作家賞や知事賞など数々の受賞をされています。また、創の会、蒼林社展、京都日本画協会展、京の今日展、きょう・京・あす展と幅広く出展されています。展覧会の出展作品として最初に描かれた『朝映』は、立葵を描かれたものでした。しかし…物足りません。「何かメッセージ性のある素材はないか」と思案していると、『朝映』に描いた瓦の存在に気付かれたのです。車の運転ができない、転勤族で地の利がないなか、身近な所でと八幡掘界隈を散策され「古いモノの中に豊かさ、古ぼけたモノの美しさを出したい」と、壊れ朽ちかけた建物描くことをひらめかれました。『ボロ家の紅谷』誕生の瞬間です。平成8年の『静境』を皮切りに「消えゆく心を豊かにするモノを水墨画で残したい」と、東近江地域にある古い木造建物や蔵を描き続けられました。水墨画といえば襖や掛け軸に描かれている、花鳥風月や山紫水明の絵と思い込んでいた私には、無垢な余白を活かした筆法調墨で、写実的な心象画として描かれる紅谷さんの作品は、感激を通り越してカルチャーショックでした。
平成3年からアトリエで始められた、遊び感覚で水墨画を描いてもらう教室でも、「初心者には筆方を覚えるために、四君子(竹・菊・萄・梅)を教えますが、後は自由に描いてもらいます。モチーフも描きたいモノを描けばいいんです」と紅谷さんは話されます。今では紅墨会や水墨画和の会主宰の教室、市の芸術活動や公民館活動などの教室とご活躍されていまが、将来、水墨画が無くなる危機感を持たれています。そして「今の人は水墨画を知らないから、水墨画を継承してくれる子供達に教える教室がやりたいの」と話されます。日本の文化を伝えていく事は大切な事、水墨画普及のために小学校や中学校で水墨画を教える機会をつくって欲しいものですね。紅谷さんの古い建物の水墨画は展覧会だけでなく、アピア、製菓店のギャラリー、ぶらりまちかど美術館・博物館など身近な場所のカジュアルな個展でも展示されます。

紅谷さんの水墨画教室はアトリエをはじめ八日市、湖東、安土と開催されています。詳しくはこちらのWEBサイトをご覧下さい。

 

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