KIRARI MACHINOHITO

キラリ・まちの人

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【画家】松田 文夫(まつだ ふみお)

 今回は東近江市高木町(旧永源寺町)にお住まいの、松田文夫さんをご紹介します。

 

水彩画や水墨画を描くことを日々楽しみ、頼まれれば得意の習字で宛名書きも快く引き受けられる松田さん。松田さんの毎日は、いまだに得意の縫製の仕事に精を出される奥さんに変わる家事、畑での野菜づくり、そして大好きな絵手紙を教室で週3回、小学生からお年寄りまでに教えること。大津に長年単身赴任で過ごされていたために、定年後の今は、生まれ育ったこの地を思う存分楽しまれています。

 

本来ならまだまだ仕事をされていたのでしょうが、認知症になられたお母様の介護をするために60歳で定年退職されました。当時は男の人が主として、親の介護をされるのは珍しいことでしたでしょうね。「デーサービスやヘルパーさんに助けられて介護に慣れると苦にならず、自分の時間ができてきました。そこで描いたこともなく、誉められたこともなかった絵を描くことに挑戦しようと、八日市のコミセンに出向いて習ったんです。女の人が大半でしたから、なかなか居場所がなかったことを思い出しますわ」と話されます。お母様が眠っている間、一心不乱で絵を描いていると、ヘルパーさんが自分のノートにも何か描いて欲しいと頼まれるそうで、描いてみるととても喜ばれたそうです。「褒められると嬉しくて、調子に乗るんですよ」と笑われます。思い思いの気分で日常を絵に描き、年末には水彩画と近況がつづられた大量の手書きの年賀状と、やりだしたらトコトンやらないと気が済まない性格の松田さん。未だに先生に教えを請い、水彩画にとどまらず水墨画にも取組み、腕前をメキメキと上げられました。「上手くなろうと思たら習わなあかん。自己満足では限界がある。だから未だに習ってるんや。死ぬまで勉強やな」と話されます。

 

来る10月27日(火)10:00〜12:00に永源寺コミュニティセンターで「絵手紙で年賀状を」と題して、松田さんの絵手紙講座が開催されます。
同様に愛東中野地区の老人クラブでも、市原小学校の高学年の児童にも、熱心に大好きな絵手紙の楽しさを伝えられています。「今はやることが一杯。教えるための教材を考えるのに頭を使い、準備したり…。でも折角やから喜んでもらわなと思い、人に教えることは楽しいのよ」と笑われます。学びながら教える。
テッパンの上達法ですね。

 

こうして描かれるたくさんの作品は、ご自宅のギラリースペースに飾られています。
しかし、とても飾り切れない数ですから、ご近所やお知り合いのお店に飾ってもらえる様に、季節に合わせて絵を持って行かれています。まるで絵画レンタルのようですね。

 

60歳の手習いと、ちょっと興味があるモノに挑戦された松田さん。趣味となる楽しみは人を輝かせるのですね。心から毎日を楽しんで過ごされている様に感じました。最後に絵の楽しさをお聞きしますと「お酒を飲んで踊る様に描きたいな」と満面の笑顔で話されました。いつまでも元気に、地域に貢献して下さい。

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