KIRARI MACHINOHITO

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【画家】 平川 義男(ひらかわ よしお)

大凧通りを野々宮神社の方に入ると、レトロな街並みが現れます。その一角に、昭和の臭いたっぷりの『アトリエ・デ・レーヴ(夢工房)』があります。今回は東近江市栄町(旧八日市)にお住まいの画家、平川義男さんをご紹介します。

子供の頃、絵が大好きだった平川さんは、お母さんが鉛筆で描くイラストにあこがれておられたそうです。何時からか「イラストレーターになりたい」と思い始め、高校卒業後、イラストレーターを目指されますが、どこに行けばなれるのか分からず…。ともかく親御さんの勧めもあって、京都の染色工場で働くこととなりました。会社で染色を一通り学び、染色作家にも弟子入りしたりと、10年間染色の世界に身を置かれましたが…挫折。「今思うと、考えが甘く、子供だったんですよ」と話される平川さん。放浪生活の末、八日市の建材会社に勤める事となりました。当時、職場の品質管理活動を自発的に小グループで行うQCサークルに参画、機械を擬人化したユニークなイラストで、マニュアルを親しみ、分かり易いモノにする役割を担われました。そのかいあって、QCサークル・コンクールで上位入賞を果たせたそうです。仕事のヤリガイを見つけた平川さんは、自分の体調も顧みず、一生懸命仕事に励まれました。ある日、風邪ひきを無理して出勤し、仕事中に意識をなくして倒れられました。気が付けば病院のベッドの上。

 

この時が平川さんにとっては、将来の事をじっくり考える良い機会になりました。そして、平川さんはイラストを趣味から仕事にする決意をされます。仕事を辞め、退路を断って創作活動に打込まれました。作品展を開いて、お客様から注文をもらう営業。同時に東近江・蒲生地区で5ヶ所のステンシル教室と、地道な活動でステンシルで描くイラストのファンづくりを繰返されます。ステンシルは染色作業で培った型染めをアレンジし、エアブラシの様な仕上げを手仕事で創りあげられます。「この手法を使うと、エアブラシの様に大がかりな装置も要らず、ロットが少なくても、小さなものでも小回りがききます。樹脂絵具を使うので紙は勿論、布、皮、ビニール、陶板などたいていのモノに描くことができます」と話されます。2002年滋賀県版年賀はがきに、平川さんが描かれた八日市大凧のペン画のイラストが採用。

 

2006年には八日市市の依頼で『蒲生野の四季』という絵葉書セットを、母子の共同作業( 書/ お母さん、ステンシル/ 平川さん) の製作です。この葉書はまだ売られているか分かりませんが、ステンシルのぼやけたイラストと文字の絶妙の組合わせは、吸い込まれる様に素敵な仕上がりです。

 

「技法にこだわりはありません。あくまで自分のイメージにこだわっています」と満面の笑顔で話されます。自然をテーマに、光、風、落葉、雪、灯りが妖精としてたわむれる、平川さんの好きな絵がこれからも生まれ続けるでしょう。今後も良い作品を描くことはもとより、お客様が出しやすい金額で、買ってもらえる絵を描くこと。生活に密着したモノなんかに絵を描くことを構想中なんだそうです。楽しみですね。ステンシルの無料体験もありますよ。

 

アトリエ・デ・レーヴ(夢工房)』 滋賀県東近江市栄町
電話:0748-23-1688  携帯:090-3872-7176

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