KIRARI MACHINOHITO

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【写真家】 福島 新一郎(ふくしま しんいちろう)

今回は糠塚町(旧八日市市)にお住まいの写真家、福島新一郎さんをご紹介します。

このブルゴーニュとボルドーの2種類のワインボトル。ラベルには福島さんの作品が使われ、名前が掲載されています。作品名はジャンプしている「鹿鳴」、キスしている「求愛」。パリのベルシー美術館に作品収蔵されています。ワインラベルがどのくらい大切に扱われているか?プライドの高いフランス人が、ワインラベルの写真に福島さん作品を選ぶということが、どんなに凄い事なのか、想像できますよね。おまけに2004年には『ヴェネチア( イタリア) 国際芸術協会認定作家』に。2011年にはポルトガルで『芸術ワイン騎士』に認定されました。これらに認められた作品は1985年から5年間、白鷺と鹿を撮り続けられた時期の作品です。

 

高校生になってお父さんに買ってもらったカメラ。それを持って修学旅行に行き、その道すがらの風景をたくさん写真に収められたそうです。その中で、海岸で家族が潮干狩りをしている写真こそが、写真家となる福島さんの原点でした。入社された国営企業の作品展に、潮干狩りの写真を出展され、かなり高い評価で作品賞を受賞されました。以来、仕事のかたわら、写真を撮り続けられ、10年後から県展、市展へと出展を始められたのです。ある時、福島さんの写真がプロの作家の目に留まり「自分の写真クラブで勉強しないか」と誘われました。早速、そのクラブの門人となり、撮影技術を厳しく学ばれたそうです。この頃に取られた写真が、ワインラベルとなった白鷺と鹿です。「その写真クラブは、数千点の応募がある全国展でも多くの人が入選や入賞する、レベルの高いクラブだったんですよ」と福島さん。やっぱり、指導者が大事なんですね。弟子入り後、ご自分のライフワークのテーマを『日本の原風景』と決め、1991年の毎日フォトコンテスト入選を皮切りに、日本写真家協会の『JPS展』に3年連続で入選。日本リアリズム写真集団の『視点』に4度の入選。東京写真研究会『研展』に1995年から5年連続入選と、華々しい活躍をされました。凄い!!!

 

ここで参考のために、写真を上手く撮るポイントをお尋ねしました。「一番はピント、そして構図とトリミング、舞台と主人公選び、色彩です」と教えて下さいました。ちなみにもう一問、フィルムなのかデジタルなのかをお尋ねすると「フィルムで撮る色が好きなんですよ。こだわりかなぁ」と福島さん。フィルムの色???「口では上手く表現できません」とのこと。

 

海外でのご活躍のきっかけは、1992年に出展した『視点』でマスコミの目に留まり、『美術画報』という本の『秀作美術最前線』という新人紹介のコラムに掲載された事でした。やっぱり発信とご縁づくりが大切なんですね。

 

「今後は、より多くの人に見てもらいたい」と、個展を中心に活動される福島さん。9/28~12/25に西堀榮三郎記念探検の殿堂で開催される『追求の先に…美を拓くものたち展』にて、28名の作家と共に出展されます。是非、ご覧下さい。

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