KIRARI MACHINOHITO

キラリ・まちの人

ふるさとに 
芸術・文化・伝統・風土を育む

【画家】 冨居 邦子(とみい くにこ)

今回は、彦根市新海浜町にお住まいの、グラスサンドアート作家の冨居邦子さんをご紹介します。

冨居さんは日々の疲れをリフレッシュさせるため、無心に打ち込めるさをり織りをなさっていました。ところがある日、京都のデパートで偶然見られたグラスサンドアートに、衝撃的な強い感動を与えられ「やってみたい」と思われたそうです。早速、インターネット等で情報を集め、材料の購入方法や作家を探されます。カラーサンドを手に入れて試行錯誤されている時に、冨居さんの好きな沖縄の海の作品に出合われました。行動派の冨居さん、すぐさま沖縄へ出向き、作家から4時間みっちり指導を受けられたそうです。それからは独学で、数少ない風景を描かれるグラスサンドアート作家として活躍されています。グラスサンドアートは約230年以上も前に、アメリカインディアンが小さなビンにデザインした砂を入れ売ったのが始まりで、幾何学模様のデザインが一般的です。

 

目の前にあるグラスサンドアートの中には、盆栽の様に植物が植わったもの、水(マジカルウォーター)の入っているもの、プリザーブドフラワーがのったものが作品として多数あります。

 

私は盆栽の様に植物が植わっているものが不思議で、「中には土がちゃんと入っているのですか」と訊ねましら、「セラミスやゼオライトなどの保水性の良い土を入れてますから大丈夫ですよ」と答えてもらいましたが、納得できません。「土と砂は混ざるのでは…」と再度訊ねると、「やってみましょう」と目の前でグラスに砂を落し始められました。簡単に砂を落されているように見えますが、グラス面にはシャープな線で図柄から描かれていきます。ようやく納得です。

 

幾何学模様の作品が出来る事を理解できましたが、砂を落して絵にするって事は至難の業ではないかと思い、「絵を描く時は下絵を描かれたり、写真を見たりするのですか」と訊ねました。すると何と冨居さんは「私、絵はりんごの絵くらいしか描けないの」と笑って答えられるのです。「絵が描けないのに…」私の不思議は止まりません。「頭の中で想像して思いのままに砂を落すの」そして「絵は普通に見える風景とはちょっと違うでしょ」と冨居さん。作品全ての絵は、空からでも見なければこうは見えないというものばかり。しかし、全く違和感がなく、見る人によって絵の風景や趣の変る不思議な絵です。

 

そして、作品のほとんどは固められていません。ですから、グラスに衝撃や振動を与えると、色の混ざった砂になってしまうのです。水をかけたり、暖めたりしたら固められる砂もあるそうですが、固められない砂もあるため作品の移動は複数人でなければ移動ができません。ですから、各地のイベントやクラフト展に出展することが難しく、数回しか出展されたことはないそうです。残念ですね。

 

この様な訳で、冨居さんのお店にお越しにならなければ、見る事も、買う事もできないんです。春になったら本格的に『夢織工房しゃんない』のお店をオープンさせ、ブラックベリーやブルーベリーの収穫時期には、それらの販売もされる予定です。無農薬のブラックベリーやブルーベリー、そしてカラーサンド、マジカルウォーター、プリザーブドフラワーを組み合わせたグラスサンドアートを、一度ご覧になってみませんか。

 

 

『夢織工房しゃんない』http://www.xiannai.jp/

Contact

お問合せ

■ 法人のお客様はこちら

0120-072-834

月〜金 9:00-18:00 定休:土日祝

■ 個人のお客様はこちら

0120-15-4939

9:00-18:00