KIRARI MACHINOHITO

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【森林ボランティア】 永田  久(ながた ひさし)

今回は東近江市宮荘町にお住まいの陶芸作家、永田久さんをご紹介します。

平成14年、事業をご子息に譲られた後、永年事業をさせてもらった地域への恩返しのつもりで森林ボランティアを始められました。その時からきぬがさ山を憩いの森林空間に整え、かつて親しまれた『里山』として甦らせる保全・整備活動を続けられています。「仕事のエネルギー源が登山」と言われるほど、山登りが好きな永田さん。中学生の頃に、九重や阿蘇の山登りに連れて行ってもらったことがその原点だそうです。山登りが好き、と言っても中途半端ではなく、年間70日も登山をされているんです。驚く事に9年前に冬の槍ヶ岳で遭難、11日間も生死をさまよわれ、凍傷で指先を無くす経験をされているのです。ちなみに、この年末年始も、八ヶ岳へ登山されるとか…。

 

森林ボランティアをされるきっかけは、平成13年の大きな台風で被害にあった山を見て、「伊吹や霊仙と各地の山はボランティアグループが山の整備をしているのに、こんなに景色の良いきぬがさ山はこんなに荒れている」と思われました。早速、一人で除草や登山道整備を始められましたが、やっぱり一人では限界が…。社会福祉協議会のボランティア活動などを通じて次第に仲間も集まり、『きぬがさ山 里山に親しむ会』として本格的に、”あじさい・さくら公園“を本拠として活動を加速されました。そして平成16年、ようやく全長14kmの登山道の整備が完了しましたが、今も毎月第3土曜日の活動日には、30,000㎡の除草清掃・道の整備・笹ユリの植栽作業を続けておられます。また、五個荘金堂地区あたりでよく見かける木製案内看板、これも永田さんの作品なんですよ。

 

そして現在、永田さんは大きな夢の実現に向かって、新たな活動を始められました。「私達が子供の頃、遊ぶと言えば野山を走り回ったり、虫を採ったりと、自然の中で遊んだものです。しかし、今の子供達は自然の中での遊び方を知らないんです。子供達に自然の良さを知ってもらい、自然と遊ぶ楽しさを体験して、後輩達にも伝えていってもらいたいんです」と言われ、今年から体験型環境学習活動『わくわく発見隊』を、小中学生を対象に企画・開催されています。きぬがさ山登り、秘密基地づくり、ツリークライミング、山の奉仕作業と”自然の達人“とネーミングした講座を12回/年、また、地産地消の旬の食材を使った郷土料理を学ぶ”わくわくくっきんぐ“を6回/年と、郷土愛を育む二つの講座を開催中です。これから5年間、この事業内容を更に充実させ、子供たちの体験と思い出づくりに取組むと同時に、事業協力者やサポーター、インストラクターを養成することを計画されています。

 

永田さんは「仕事も遊びも、何事もいかに続けるかが大切なんですよ」と話されます。この地域の大好きな人達が増え、伝統や文化や自然を守りながら未来志向の若者が集う街、永田さんの思いが叶うといいですね。

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