KIRARI MACHINOHITO

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【木工作家】 加納 久(かのう ひさし)

今回は東近江市今町(旧能登川町)で、家具工房UNOKA(ウノカ)を主宰される木工作家、加納久さんをご紹介します。

岐阜県立木工芸術スクールで木工を学ばれ、飛騨の家具工房や家具メーカーで家具作りをされていた加納さんは、デザインから制作まで、ひとりで最後まで責任を持てるこだわりのものづくりの仕事がしたいと、和歌山で家具職人として独立されました。工房を制作に気持ちの良いところに移したいと、比較的便利のいい関西周辺で工房探しをされ、「琵琶湖の近くとか気持ちよさそうだなぁ」と、滋賀県下での候補地探しをされたそうです。「車に寝袋を積んで空いている倉庫などをあちこち探しまわり、琵琶湖に近くて便利で、田舎の雰囲気のある都会田舎の能登川が気に入りました。特に子供たちが挨拶をしてくれたりする土地柄は、健全な子供を育てるには最適だと感じたんです」と加納さんは話されます。5年前からこの地に移住され、木工の創作・販売活動に取組まれます。インターネットでのオンライン販売が営業活動の中心でしたが、地元の人達にも知って欲しいとの一念で、昨年の12月に工房の一部をショップとして手作りで改装されました。

 

加納さんのこだわりは、「長く使えるもの」「定番の作品」「自然素材」です。「デザイン的には時間が経っても古くならないシンプルな中に、少しのスパイスが効いているものが好きです。赤ちゃんの離乳食の時に使っていたスプーンを、大人になった時に普通に使っていたら素敵だろうなぁ、そんな感じですね」と話されます。木の特性を活かす木目や器の形、仕上げは自分でメンテナンスができるオイル仕上げと、家具や器やカトラリーのオーナーが長い年月をかけてそれらを育てていくというモノづくりを理想としておられます。工房にはお客様がメンテナンスをする、オイルも販売されています。

 

だからこそ、長く使ってもらうお客さんのために、買い足しができるように定番の作品を大切にされているとのことです。特にカトラリーや木の器などの企画や試作は丁寧に、何度でも、十分時間をかけてされます。「使いやすさと美しさのどちらもつきつめたい、オリジナルスプーンは数十本の試作がありますよ。

 

同じ曲線の中に良いラインが一本だけあるんです。ラインを見つけるのが大変で、それがポイントなんです」と話されます。カトラリーや小物を10年以上同じラインのデザインを作り続けておられるのは、加納さんのポリシーなんですね。

 

家具も定番がありますが、こちらは何と言ってもオリジナルなもののオーダーが中心で、遠方のお客様とはメールや電話で何度も制作打ち合わせを繰り返します。一つのオーダーで50回以上のやりとりをしたお客様もおられるとか。今ではすっかり気に入ってもらって、リピーターのユーザーになっておられるとか。一度のお付き合いが、作り手を理解するには大きいことなんですね。東近江市能登川地区で6年目を迎える加納さんは「地域の皆さんに家具工房ウノカのことを知ってもらいたいんですよね」と話されます。今後は作り手でもある奥様と共に、若い世代へのワークショップなども計画されていますので、一度お店をのぞいてみませんか。子育て世代にグッとくるものがありますよ。

 

家具工房UNOKA(ウノカ)
Tel 0748-43-2801
Fax 0748-43-2802
〒521-1211東近江市今町478-2
E-mail info@unoka.jp
URL http://www.unoka.jp

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