KIRARI MACHINOHITO

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【彫刻家】 山田 恵輔(やまだ けいすけ)

今回は彦根市西今町にお住いの、バナナ彫刻職人の山田恵輔さんをご紹介します。

精神的に落ち込んで体調を崩されていた時期に「何か今の自分に出来ることをしてみよう」と思い始めた山田さんは、たまたま家にあったバナナを眺めていました。するとフルーツカービングのことが脳裏に浮かび、リハビリの様な気持ちで、バナナのフルーツカービングをやってみることにしました。堅い皮はむいて、つま楊枝とスプーンを使ってバナナの実を削ります。「何せこれしかする事がなかったので、夢中になって削っていると、結構上手く出来るようになったんですよ」と山田さん。早速、上手く出来た作品をピクシブに投稿されました。すると…凄く反応があって、『バナナ職人』とネット上で呼ばれるようになりました。「東日本大震災直後でしたので、正直投稿には躊躇しましたが、被災者の皆さんから久しぶりに笑顔になれたと言葉をもらい、自分の行動で皆さんを元気づけられるのだと感動しました」と話されます。この時、山田さんはバナナ彫刻職人として、これから活動していくことを決意されました。8年前のことでした。

 

最初は1週間に1~2本のペースで作品を作られていて、ネットに投稿したバナナ彫刻が海外のニュースサイトに取り上げられるなど、ビックリするような反響でした。なかでも、世界中の報道機関に写真を提供している会社からの要請に応え、写真提供の承諾をしたら、英国のメトロ紙やブラジルのニュース番組に取り上げられたのです。日本でも「ためしてガッテン」や「笑っていいとも」など20本くらいの番組に出演され、ファンもでき、超売れっ子になられました。6年前の新聞取材をきっかけに、ドール社とのお付き合いも始まり、作品に使うバナナはドール社の『極撰バナナ』しか使わないとのことです。最近ではドール社のCMにも出られていますよ。

 

一番苦労されていることは、酸化によるバナナの変色スピード。「時間との勝負なんですよ。酸化を遅らすためにバナナにレモン果汁を塗ったりするのですが…」と苦笑いの山田さん。創作活動の月日を重ねると、見る人達の目が肥えてハードルも上がりますし、精神的にプレッシャーがかかってしまうという悪循環で、山田さんの心も揺れます。創作活動のペースも落ちて、2~3週間に一つ出来ればいい方だと言いながらも、半年に一回はどこかのメディアに出ておられるのは凄いですね。メディア映えはするのですが、イベントに参加してもイベント映えしないバナナ彫刻。教室を開いても、作品が一時間で茶色く酸化するバナナ彫刻。山田さんのバナナ彫刻への熱い想いとは裏腹に、一人では解決できない難問が山積です。良いアイディアはないものですかね。そんな山田さんの夢は、やはりバナナ彫刻を世の中に広めたいとの思い。高齢化社会を迎えている昨今、老後の楽しみの活動としてバナナ彫刻を進められています。更に、写真でしか残せないバナナ彫刻を出版し、世の中の人達の笑顔をつくり、幸せな気持ちになって欲しいとも。そして、いつかフィリピンでバナナ彫刻イベントを開催したいと話されます。山田さんのご活躍をお祈りします。

 

山田さんのブログ
https://ameblo.jp/ap48tgov02bhd2myt0a52jgr/
ドール社のCM
https://m.youtube.com/user/DoleJapanLtd

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