小学校の教諭であったり、しょうがい児の母であったり、子どもの大好きな地域の女性として、不登校の子ども達の居場所づくりに力を注がれる林さん。県内の小・中・高生対象に月８回（その内、月２回は中高生のみ対象で夕方開催）、居場所を求める子ども達が、大人の目を気にせず、気軽に安心できる自分の居場所にするため、親の会とコラボして、長浜・高島・米原・近江八幡・甲賀と県内各地で、自由に過ごせる居場所を運営されています。こんなに子どもが大好きで、それぞれの子どもの好きとか得意という可能性を見つけて、親身になって関わってくれる林さんは「どんな子どもとして育ったのか」をお聞きしました。家族思いで一生懸命寡黙に働くお父さん、子ども達に日々の喜びを与え続けるお母さん、そして３人の姉弟の中で育たられました。「優等生タイプでまじめな子どもでしたが、ある日、目の前の人が笑ってくれる喜びに目覚め、面白さを楽しめる子どもになっていきました。この頃に祖父が亡くなり、命の事を考える様にもなりました。今思えば命のメッセージを伝えるタネが生まれた様な気がします」と話されます。『にじっこ』はオアシス的な心と体を癒してくれる場ですから、次に、子ども達が新たな挑戦やとことん学べる場が必要だと林さんは考えられました。コロナ禍で休校になっ今回は長浜市にお住いの、命のメッセージ伝道者の林ともこ（こんとも）さんをご紹介します。林さんの子ども、明あか音ねちゃんは６才で亡くなりました。娘さんの記録を残すため、存命中から描き始めたエッセーを書き上げられ『あーちゃんの虹』という本を出版されたのは、今から９年前の事でした。その後、読者から講演依頼が来たのをきっかけに、今日まで講演で「命のメッセージ」を８年間伝えてこられました。「娘が亡くなった日に虹が架かったんですよ。以来、私にとって虹は特別なモノなんです。各地の学校、看護・福祉団体、自治会などでの虹縁会(講演会)は、虹のタネを届ける気持ちでやらせてもらっています」と話されます。「今日一日を命一杯生きること」「大切な思いは、明日でなく今日伝えること」「この世にダメな命は一つもなく、全てが奇跡の命であること」を伝える活動の原動力は、いつも娘さんと一緒という気持ちと皆さんからの感想でした。子ども食堂『まんま』のスタッフや、小学校教諭の実績を請われた臨時講師の経験から、子ども達のＳＯＳに気づけるようになれたと言われます。そして２０１８年２月には、不登校の子ども達の居場所『にじっこ』を作ることを決意されました。小学校の教た１ヶ月間、ある施設をお借りして毎日来れる学び舎を開かれます。そこは決められた学習内容や時間割で学ぶのではなく、子ども達の学びたい事をそれぞれのやり方とペースで学べる場です。この体験はとても良かったので、その体験をもとに、子ども達の想いが中心にある小さな学校『虹の学び舎』が誕生しました。子どものやりたいことや学びたいことに向き合い、それらに必要なサポートをするため、オンラインサロンをつくり、現場のメンバーと共に協力しながら進めていかれます。子ども達が望む学び環境の提供、人材バンクの活用による体験学習など、様々な子ども達の学びをサポートできる学び舎を目指されていて、現在６名の子ども達が週に一回通っています。この学び舎は、自分の暮らす地域で始めたものですが、全国どの地域にもこのような場が増えればと願ってつくられました。地域の特性を生かし、そこに通う子ども達の想いを叶えられる学び舎、これが林さんの目指される『虹の学び舎』なのです。「これからも自分が楽しいと感じる事で、子ども達のワクワクの場や、子ども達が望む学びをサポートしていきます」と笑顔で話されました。今後のご活躍を応援します。