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【ペーパークラフト作家】 野路井 邦充(のじい くにみつ)

今回は彦根市本庄町の手づくり工房”種芸“にお勤めの、ペーパークラフト作家の野路井邦充さんをご紹介します。 

学校を卒業されてから介護・福祉施設や社会福祉協議会と、福祉の道一筋で働かれている野路井さん。社会福祉協議会で新たなボランティアになってもらうための育成プログラムを担当された時に、やるからには自分も取組まなければと、持ち前の生真面目さゆえにプログラムの一つのペーパークラフトを始められました。「取組み始めて、だんだん作品ができる様になると嬉しいもので、もう33年になります」と話されます。

 

ペーパークラフトに対する野路井さんのポリシーは、テープや糊を使わず一枚の紙で完結することだとか。それだけに出来た時の達成感は、何とも言い難い充実したひと時で、気分転換やストレス解消になるそうです。「命を削って作品の制作に情熱を傾ける作家さんとは違い、楽しみながら創作活動しています」と野路井さん。作品だけを出品される展示会はまれで、ほとんどが参加型のイベントと作品展の併設だそうです。体験教室、老人会や子供会などが主で、夏・冬休みの企画で依頼されるケースが多いとか。「手間のかかるものだけは事前に作品を用意しますが、大半の作品は、当日その場で作ったものを、できたものから展示していきます。

 

なんせ、長いものでも15分、普通は30秒~2分で完成するのですから、楽なもんなんです」と笑われます。教室で教えられる時に、希望があれば型紙を作られることもあるそうですが、普段はデザイン画や型紙を使われることはありません。モデルは複雑な形の方が解り易くて、面白いんだとか。折り方や切り方で随分形が変わるらしいですから、手や足をどうするか?顔の向きは?表情は?と頭の中でイメージして作られます。「子供に見たこともない虫を切ってくれと頼まれ断ったのですが、後から写真を持ってきて改めて頼まれると、負けず嫌いだからやってやろうって挑戦してしまいます」と話されます。けれど、クオリティーが足りないなどと納得できない場合は、宿題になってしまうそうですが…。

 

実物とちょっと違うのだけれど、紙を切っていくうちにイメージができて、リアルなモノに近づいていくそうです。ペーパークラフトの醍醐味や教室開催の楽しみをお聞きすると「何と言っても人がビックリする顔を見れること。そして子供が一生懸命取組んでいる間に、成長する過程を見られることですね」だとか。一枚の紙に創作の可能性を、たくさんの人に見出して欲しいと野路井さんの活動は続きます。

 

仕事帰りに近所の喫茶店で、ストレス解消のためにペーパークラフトの作品制作をされるとのことですが、今ではお店の人達も楽しみにされ、様々なリクエストや批評も聞けるそうです。気分転換もストレス解消も創作活動だなんて、理想的ですね。これからもたくさんのビックリされる喜びの笑顔を、集める活動を続けて頂きたいですね。

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