KIRARI MACHINOHITO

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【あかり】 村井 賢治(むらい けんじ)

今回は東近江市長峰町(旧蒲生町)にお住まいの、ライティング・デザイナーの村井賢治さんをご紹介します。 

家業が電気・水道設備業であった村井さん、自宅の前にある事務所は格好の遊び場でした。仕事場にある道具をおもちゃとして使い、「無いモノは自分で作る」と、器用に色々なものを作っておられたそうです。学校卒業後、電気・水道設備業の家業を継ぎ、電気や水道の工事をされていました。2年がかりで南欧スタイルの自宅をご夫婦で建てられ、それがきっかけとなってリフォーム工事も施工される様になりました。

 

しかし「お客様から直接、仕事を依頼されたい」、との強い思いが村井さんの心を揺さぶります。10年余り実績をつけた家業を辞め、「センスの良い電気屋になるには、自分の考えを表現する作品を造るしかない」と、ライティング・デザイナーとしての今の仕事に飛び込まれました。前年に取得した、経済産業局の電気用品製造許可や電気部品組込方式特許が、きっかけとなったことは言うまでもありません。銅で自分のデザインの照明器具を造る傍ら、大都市に飛び込み営業をする、そんな毎日が続いたそうです。翌年、神戸、名古屋、東京とショップの一部を借りて、企画・運営全てを手掛けた作品展の開催にこぎつけ、直接様々なお客様に見てもらう事が出来ました。

 

「パーツを買って意匠をデザインするライティング・デザイナーはたくさんおられますが、自分の様にパーツから全てオリジナルを造る人はいないのでは」と村井さんは言われます。コンセプトに合うシンプルな物を考え続け、デザインばかりではなく使う物として制作される作品は、きっと消費者の心をくすぐるでしょうね。翌年、初めて滋賀デビュー。近江八幡にある町屋複合の店舗 尾賀商店 をプロデュースされ、その中に スイッチ というお店をオープンされました。当時は「ともかく宣伝しまくりました」と言われる様に、T V、ラジオ、雑誌、新聞というメディアというメディアに露出満載だったそうです。

 

制作工房とお店での販売、そして取付施工と事業は順調でしたが…。また突然の一大決心。照明器具の卸売りを辞められたのです。「一時は苦しかったですよ。でも、仕事に追われてばかりだし、利幅も薄いでしょ。楽しく仕事をして、お客さんに喜んでもらいたいじゃないですか」と話されます。そしてまたまた一大決心。 尾賀商店 のお店 スイッチ を閉店してしまいます。「複合店舗ゆえに、子供にはおとなしくしてもらわなければならないんですよ。我慢しなくてもいい、大人も子供も楽しいお店を作りたいと思ったんです」と村井さん。近江八幡の伝統的建造物群保存地区は4年間慣れ親しんだ場所ですから、できればと八幡掘界隈に店舗を探されました。

 

それが アトリエ・キーメン なのです。お店入るとシックな雰囲気ですが、その一角に部屋一面にお花畑にミツバチが飛んでいる壁画が描かれています。「これ見たとたん、遊んでエエんやって子供達は思うんです」と満面の笑顔の村井さん。お店の奥にある打合せテーブルで、お客様との打合せ時から『村井ワールド』へ引込み、楽しくお客様のわがままを何でも実現される取組みには、本当に脱帽です。「みんなで楽しい仕事がしたい」と豪語される村井さんは、これからもたくさんの人のお気に入りを、造られ続けるのでしょうね。

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