KIRARI MACHINOHITO

キラリ・まちの人

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【画家】 奥橋 和典(おくはし かずのり)

今回は東近江市垣見町にお住いの、画家の奥橋和典さんをご紹介します。

子供の頃から描いたり作ったり、図画工作が大好きな奥橋さん。小学校3年生に作品展で入選したのがきっかけで、毎年出展してもらっている間に益々好きになったと話されます。中学校でも美術部に入られるのですが、野球部へ転部。「どっちもしたいけど、やっぱり野球がしたかったんですよ。二つに在籍はできないし…。けれど、野球の練習がない時は絵を描きに行ってたけどね」と奥橋さん。こんな活動の中、従兄に芸大を進められ「モノづくりがしたい!!」と中学三年生で将来を決められたそうです。苦学の末、東京芸術大学に入られすぐに作家活動を始められました。小磯良平さんや林武さん、後藤純男さんに師事され、油絵の中に日本画を取入れるという技法で、奥橋さんの作品は受賞されます。「賞をもらうと似た絵が出てくるんです。人と同じ絵は描きたくないから、また新しい技法を模索する。この連続でしたね」と当時を振り返られます。

 

30才で帰郷、アトリエオクハシとして芸術を地域に広める研究所を開設されます。地元の先生の勧めもあって、美術系大学受験を目指す生徒を預って指導されました。

 

「デッサンを勉強すればどんな分野でも成長できますから、基本のデッサンを徹底的に書いてもらいます。関わってみると生徒の成長過程を見るのが楽しみになるんですね。最初は怒ってばかりの指導でしたが、しっかりできればほめる、ほめて育てる指導に変わりました」と話されます。アトリエでは休むことなく、中学生から高校生までたくさんの生徒さんが毎日、自分の夢に向かってモノづくりの勉強に勤しんでいます。

 

今では全国各地の芸術系大学に進学したり、作家として活動され名声を手にした人も多数おられます。そんな皆さんの作品展が年に1回、近江八幡の白雲館で「収穫祭」と題して開催されています。アトリエオクハシの新旧の生徒さんの作品がほとんど出展されますから、かなり見ごたえのある作品展ですね。「家に絵が飾っていない。子供の頃に美術館へ行った事がない、なんて子供がたくさんいるんです。

 

美術館や作品展に気楽に行ける環境づくりの一環としても、毎年1回アトリエ展を開催してるんですよ」と奥橋さん。また、芸術に興味を示す子供が年々減少傾向にあることを憂い、小学生を対象とした1回完結の子供造形教室も開催されています。先生はアトリエ出身の大学生が、教えることが大きな学びにつながりますからね。

 

1回2時間の教室では、クロッキーで平面的に形どり、デッサンで立体的に描く、この繰り返しで平面的な捉え方の多い子供達に、立体的なリアルさを学んでもらうのだとか。漫画の歴史を教えたり、行事を絡めて課外学習をしたりと内容は盛りだくさんです。「学校で教えなくなった好きな事を好きに学ぶ、のびのびと好きになる様に教える。そんな学びの場を提供したいんです」と話されます。

 

アトリエオクハシを開設して30年。

 

10年経った頃から「教えることは楽しい」と感じられ、75才までモノを作る人を育て続けたいと奥橋さんは意欲満々です。更に奥橋さんは「76才から新人としてデビューすると妻と話してるんや」と話されます。新たに画家として、高みを目指す奥橋さんの可能性は無限大です。

 

小学生を対象とした子供造形教室、ご興味のある方は気軽にご相談して下さい。

 

ATELIER OKUHASHI (アトリエ オクハシ)
http://tfsenhiku.exblog.jp/

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