KIRARI MACHINOHITO

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【木工】飛永 彰夫(とびなが あきお )

 今回は東近江市能登川町(旧能登川町)にお住まいの、木工が趣味の飛永彰夫さんをご紹介します。
子供の頃から絵が好きで、よくスケッチをされていた飛永さん。しかし、快活ゆえに高校生まではスポーツクラブに入り、バスケットボールや野球と活動的な青年でした。

大学に入りようやく絵画サークルで油絵を始められ、絵を描くことを心から楽しまれました。「3年間特別に教えてもらうこともなく、我流で描き続けてましたね。油絵は色の重ね塗りができますから、絵に深みが出ることが楽しくて夢中になっていました。けれど、年に1回開催される展覧会の出展作品制作に四苦八苦していましたよ」と話されます。就職してからも時間を見つけては、ご近所の雪景色の街並みやピアノを弾く奥様をモデルに絵を描かれ、大津市雇用対策協議会の美術展で入賞されたこともあるそうです。

 

物を作ることが好きという以外、木工とはほとんど縁がなかったのですが、ある年のお誕生日に奥様から、電動糸ノコをプレゼントされることがきっかけとなり、始められました。「幼い頃から家にたくさん道具があって、道具には馴染みがあったのですが…。自宅のスキ間や用途に合わせて、オリジナルの家具みたいな棚や物入や箱を作ったら、これがまた楽しいんですよ」と飛永さん。絵を描く延長線上で家具のデザインや制作手順の図面を書き、設計図として仕上げられます。雑誌や街で見かけたモノの作り方も参考にして、飛永スタイルの木工家具を作られるのです。製作依頼主はもっぱら奥様やご家族。木工制作も始めると面白くて楽しいので、時間を忘れるくらい夢中になるそうです。「作ったものが隙間にピッタリと納まったら、最高に嬉しくて気持ちいいんですよ。何より嫁さんが喜んでくれるから、また作ろうって気になるんですね」と笑顔一杯でモノづくりの楽しさを話されます。根っから器用で何でもできる飛永さんですから、絵画同様、木工もあえて習うこともなく我流を貫かれます。収納できるテーブルセットや小物入れを兼ねたスツール、本棚や整理ダンス、ピアノ教室のための家具など、日常生活に役立つものばかりです。廃材や端材でパズルやカレンダー、トールペイントを施した小物もお手のもの。
木をキャンパスにして、優しく可愛い絵を描かれます。知り合いの人達にプレゼントされることもあり、カントリースタイルの気分を味わえると好評です。
定年退職を機に、再び絵を描くことを決めておられましたが、突然の腰痛が飛永さんを襲いました。立てないくらいの激痛に悩まされ、治療に専念されることとなります。

 

「思うように動けない病気は、やる気と根気を無くしますね。今までの普通の姿勢が、どれほどの力で維持できていたのかを痛感します。だいぶ良くなってきたんだけど、もう少し腹筋と背筋をつけなければと思っています」と話されます。既に、油絵や水彩画を描く道具の準備はできていますから、一日も早く気持ちを奮い立たせてもらえばと願っています。会心の作品が出来ることを、楽しみにお待ちしています。

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