KIRARI MACHINOHITO

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野瀬 正彦(のせ まさひこ)さん

今回は東近江市垣見町(旧能登川町)の共同アトリエ『Soil』で創作活動をされている、絵画愛好家の野瀬正彦さんをご紹介します。

 

ご兄弟でお父様の事業を引継がれ、お兄様の良き理解者であり、ナンバー2として商売に励んでこられた野瀬さんですが、65歳を機に一線を引かれ「長年ずっと描きたい」と思われていた絵を描くことを決心されます。早速アトリエオクハシの一般絵画教室の門を叩かれ、長年の思いを形にと取組まれます。今から9年前のことでした。教室での最初の課題は自画像を描くこと。「人物画に苦手意識があったため、苦労しましたが何とか納得できるものが描けました」と笑われる野瀬さん。でも不思議なもので得意でなかった人物画が、野瀬さんの絵を作品として買ってもらえた初めての絵となったそうで。「昨年、自宅近所で良く行く喫茶店のお客さんが、肖像画を描いて欲しいと依頼されたんです。納品の際にとても喜んでもらったので、本当に良かったです」と話されました。

 

子供の頃から絵が好きで、少年漫画を夢中で描き写しておられたと言われる野瀬さんは、県展で入選や特選の常連だっそうですが、美術部には入らず中学校では野球部、高校では応援団と男臭い学生生活を送られます。大学に入って、有志が作っていたクラマ画会という絵画クラブに入られます。「学生運動が盛んな時代でしたから授業も休校になる事が多く、指導者不在のクラブは自由奔放で、サイケデリックな風潮の中で抽象画を描くことが主体でしたね」と話されます。卒業後は家業の仕入れ先企業に就職、そしてお父さんの経営される会社へと戻られます。

 

学生時代から小磯良平や森本草介の作品に憧れていた野瀬さんでしたが、仕事で落ち込んでいる時に見た山口蓬春の「山湖」や堂本印象の「婦人」には、大きな勇気をもらえたとか。「終戦を迎えて未だ不安と苦しみの最中に、こんなにも明るく綺麗で、鮮やかに美しい色彩で描けるなんて…。感動しかありません」と話されます。昔からよく描いていたパステル画や油絵で、人でも風景でも、興味あるモノなら家族写真をもとに肖像画を描いたり、お兄さんの蒙古襲来の経営談話をもとに120号の大作に挑んだりと、精力的に描き続けられます。「見慣れた風景でも、心の状態やモノの見方によって新鮮に映ります。ここだと思った場所でスケッチをして、写真を撮って、油絵の作品として完成させます。目に留まるのは大概、明るく彩のある風景ですがね」と話されます。

 

また野瀬さんは地域のボランティア活動に参加されたり、NPO団体の活動に協賛したりと、お世話になった地域や未来の人材育成のために尽力する事も忘れてはおられません。「ちょっと顔を出し過ぎてなかなか参加できなくなってきているけど、絵を描くことで何か力添えになればと思っています」と話されます。綺麗な絵をたくさんの人に見てもらって、美術に興味を持つ子ども達が増えたり、家に絵を飾る家庭が増えればいいですね。

 

6/7,8,9の3日間、11時~18時にて共同アトリエ『Soil』の作家達の制作発表会『OPEN ATELIER』が開催されます。そこに出店するため、週5日のペースで午後は創作活動に精を出されている野瀬さん。「数より根気よく仕上げることを目標にしている」と笑われます。益々のご活躍をお祈りします。

 

『Soil  OPEN  ATELIER』

JR能登川駅東口より徒歩3分 共同アトリエ『Soil』にて

2025年 6月7日(土)・8日(日)・9日(月)いずれも11時~18時 開催します。

多数のご来場をお待ちしています。

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