今回は愛荘町市のパフォーマー、野瀬栄子さんをご紹介します。

全国各地の有名なお城で、武者やお姫様や忍者にふんして観光客を楽しませてくれるパフォーマーが見られますが、彦根城にもそんな皆さんがおられます。

彦根城400年祭の際に作られた『彦根を盛り上げ隊』活動が始まったのが2007年からです。元気で目立ちたがりで、彦根が大好きな50代～70代が主体となっている彦根を盛り上げ隊は、現在12名で活動中。その活動は今年で18年目を迎えます。彦根城の本丸や二の丸、玄宮園やお堀端でのパフォーマンスは、観光客に対するおもてなしとして、城郭内の案内や一緒に写真を撮ったりと、特に海外のお客様に大好評です。元来コスプレに興味があった野瀬さんですが「普通の生活ではなかなかできない」と半ばあきらめておられました。しかし偶然にも盛り上げ隊長と隊員が知り合いで、実演されているパフォーマンスを見に行かれ一瞬で虜になり入隊されました。

彦根を盛り上げ隊～小江戸実感劇団～と言うだけあって、彦根城でのパフォーマンスの他に30分程度の演劇もされます。演目はその時の気分や、ウケる流行りものを選ばれます。鳥居本の宿場祭り、近江鉄道のガチャフェス、彦根市内のイベントや地域の敬老会へ出演。花見、ゴールデンウィーク、秋のイベント時期には毎週末、休みなしの盛況です。ですから彦根城で彦根を盛り上げ隊に出会えたら「ラッキー!!!」なんですよ。高齢のため真夏と真冬はさすがに完全オフですが…。「ゴスロリやアニメのコスプレ好きは多いのですが、和風時代劇のコスプレは人気がないのか、私より若い人は参加してもらえないんです」と野瀬さん。衣装は昔の晴れ着や結婚衣装を使ったり、あるモノを工夫したり自分で作ったり。カツラも帽子に布を縫い付けて…。「個人持ちの個人管理だから、出来るだけ簡単に着れたり、かぶれたりするモノにして、しかもメンテナンスが楽なモノにしてます」と笑われます。

彦根を盛り上げ隊～小江戸実感劇団～は完全ボランティアだそうです。「彦根城でのひこにゃんやわるにゃんとの掛け合いも、市役所や観光協会からの応援は一切ないんですよ。市長が変わってからは少し応援してもらっていますが」と話されます。さすがに報酬の無いボランティアでは続きませんよねとお尋ねすると「自分達のコスプレパフォーマンスで、お客さんが喜んでくれるだけで嬉しいんです。それが一番力になって、楽しみなんですよ」と笑われます。「彦根市以外でいろんな所に出向いて、活動の場が広がっていくと良いと思っています。だから少しでも多くの目立ちたがり屋さんを求めています」と力強く野瀬さんは話されます。彦根を盛り上げ隊～小江戸実感劇団～の益々のご活躍をお祈りします。たくさんのパフォーマーの参加をお待ちしています。